ラブ・ストーリー~可愛くない女~

「‥おまえにはがっかりさせられてばかりだ。やっと正気に戻ったかと思ったのに。正直、おまえは山下家の恥だ。」


正直を指差し、正直のお父さんは声を荒く言った。


「‥言わせておけば、好き勝手言って‥」


「父さん」という正直の言葉をかき消すように、私の毒舌が動き出した。


「何だと?」


正直のお父さんの眉間にシワが寄り、さらに厳しい表情になったけど‥私は覚悟を決めて真っ直ぐと前を見た。


「‥私のことはどうとでも言ってください。私はあなたの言う通り、最低な不倫女だったのですから。」


私は静かに正直の前に出た。