ラブ・ストーリー~可愛くない女~

「‥僕はバーテンダーです。お客様のプライベートをお話することはできません。僕がこれから話すのは‥独り言です。聞くのも聞かないのも‥みゆきさんの自由です。」


「康介さん‥。」


康介さんは静かに話し始めた。


「‥山下さんは‥許されることのない、重い十字架を背負っています。僕はみゆきさんに山下さんを救って欲しいと思っていました。」


‥許されることのない、重い十字架‥?


私は黙って、康介さんの『独り言』に耳を傾けた。