ラブ・ストーリー~可愛くない女~

「‥今日、正直が急に退職することになって‥。」


私は今日起きた出来事を康介さんに説明した。


「彼、いつもと違う様子だったし、何かあったのかと思ったんですけど‥。結局正直にとって、保育士という仕事も‥私のことも‥突然“終わり”にできる程度のものだったってことですよね‥。」


「真剣に彼のことを想っていた私がバカなんですよね」と笑ってみせた。


少し前まで得意だった嫌味な言い方も、何だかしっくりこなくて‥私は黙って俯いた。


「‥喉、渇いてませんか?」


黙って話を聞いていた康介さんがニコッと微笑んだ。