ラブ・ストーリー~可愛くない女~

「‥一体、何があったんですか?」


康介さんが厨房の奥にある椅子に座らせてくれた。


「あ、あの‥正直が急に姿を消しちゃって‥。」


「山下さんが?」


「アパートも引き上げたみたいで、荷物も何もなくて‥。携帯も解約したみたいで。あっ‥彼、今日ここに来なかったですか!?」


私が勢いよく康介さんを見上げると、康介さんは力なく首を横に振った。