赤い顔を隠すようにパソコンの画面をのぞき込んだ瞬間。


正直にグッと手を引っ張られて、フワッと抱きしめられた。


「‥このまま、キスしていい?」


メガネの奥の潤んだ瞳は、朝にベッドの上で見たばかりだ。


「え、えっと‥。」


何も答えられずに真っ赤な顔をしている私に、正直の整った顔が近付いた‥。


そのとき。


「‥正直先生!園だよりの内容を変えたいところがあるんだけど!」


バタンとドアが開く音とともに、園長先生の声が響いた。