ラブ・ストーリー~可愛くない女~

「え、えーっと、そ、そうだよね!”倒れた“よ、た・お・れ・た!」


私が慌てて言うと、正直先生が「クククッ」と肩を震わせて笑った。


あのときは‥一瞬抱きしめられたのかと思ってドキドキしたんだから‥。


‥まあ、本当に『一瞬だけ』だったけど。


「‥ねぇ、前から聞きたかったんだけどさ。」


今日こそはハッキリと聞こうと、私は決めていた。


「正直先生って何で転職したの?園長先生から履歴書預かったんだけど‥一流大学出て、一流企業に就職したんでしょ?どうして保育士を目指そうと思ったの?」


私がそう言うと、バーテンダー達はみんな口を閉ざして正直先生を見た。