最後の賭けだった。 誠があたし達の付き合いだした日を覚えていてくれたら… それまでに『結婚』に関する事を一言でも出してくれたら… あたしはこのお見合いを断るつもりでいた。 もう、覚悟を決めたほうがいいのかもしれない…。 明日、彼が目覚める前にこの部屋を出よう。 付き合いだした記念日が別れの記念日になるなんて、やりきれない思いだけれど このままズルズルと誠のペースで付き合っているわけにもいかない。