【短編】『Sweet Dentist番外編』Anniversary

誠の方に向き直ると、先ほどと同じ台詞をもう一度口にした。

「バカ雪乃、はやとちりしやがって。
俺が忘れているって本気で思っていたのかよ。
んなわけないだろ?少し驚かしたかっただけだよ。」

そう言うと誠は安原さんを振り返って
「響、ありがとうな。」
といって片手を挙げた。

「じゃ、誠先輩。あとはよろしく。
俺も今からヤボ用があるから、もう行くわ。じゃあな。」

安原さんはそう言うと
「後でメールしろよ」
とウィンクして部屋を出て行った。