「赤谷くん?ど、どうしたの?」
「んー…あっ!?わ、悪い。体か勝手に片瀬の手を掴ませてた…」
「…勝手に?」
「多分。本当ごめん」
「謝らなくて良いよ…ンッ」
な、何?
私の唇に暖かい感触が…。
その正体は…赤谷くんの唇だった。
「赤谷く…ンッ…フ…ア…ンン」
私が赤谷くんの胸板をドンドンと叩いても、逆に激しさを増すだけだった。
徐々に唇が傾き、息も苦しくなっている。
や、嫌。
教室なのに‼は、恥ずかしい…。
でも、段々身体が熱くなっていて、抵抗する力も無くなってきた。
もお、赤谷くんに身体を任せるしか無くなってしまったのだ。
目に涙が溜まって、零れ落ちてきた。
「…あ、わ、悪い!!」
「…どうして?好きでもない相手にそんな事出来るんだね!最低!」
私は周りの視線も気にせず、教室を後にした。

