春乃は、ベッドにもぐってなかなか寝付けず 建志が帰ってくる気配を感じたものの、 そのまま 思わず 寝たふりをした。 建志が寝てると思っている春乃の 髪の毛を優しく撫でて、 春乃の隣に潜り込むものだから、 春乃は思わず出てきそうになる涙を必死でかみ殺した。 建志からは、 お酒と少しの煙草の臭い。 そして、ふんわりと香水の匂いーーー。 春乃は締め付けられるような もどかしい気持ちになり なかなか寝付けなかった。 気が付くと、 カーテンからは光が漏れていた。