*** 「…どういったご用件でしょうかーーー」 きゅっと ブルーのネクタイを締め直し メガネをくっと上げて、 冷たい視線が 春乃に向けられた。 カッコいいけど ちょっと無愛想な男に 春乃はちょっとひるんだ。 「あっ はい。 すいません。」 慌てて 回れ右をして、 入ってきたドアから また出て行こうとした。 「…申し訳ありません。 話は伺ってますよ、建志君の奥様のーー春乃様。」 男性はゆっくりとした動作で ドアの取っ手を ふさぐ。