建志の指は 長くて器用そうに見える。 それもそうよね。 一応『お医者様』だし。 って、一応って失礼だわ。 春乃は思わず自分自身に突っ込んで苦笑いをかみ殺す。 「春乃?どうしたの?」 建志の優しい声と笑顔につられて、 思わずまた笑みがこぼれた。 「いえ。 ちょっと・・・ 建志の指先が綺麗で素敵だなって・・・」 「…そう?」 建志は、不思議そうに自分自身の手を広げて かざして見せる。 そういう表情も素敵にみえるんだよね。。。 春乃はほんのり顔がほてるのを感じた。