4月
高校生になった。

新しい制服に気分は上昇。

あんなにへこんでた

4人の顔に

笑顔が戻っていた。

まるで今もまだ

ミサキがいるように…。

それで良かったはずなのに…。

心の傷が次第に癒えれば

なにもかわりなければ良かったのに

なぜかナミには許せなかった。

それでいい

ナミも十二分に痛いくらいに

理解をしようとしてた。

でもできなかった。

心の片隅にはまだ

自分がミサキの隣にいて

守ってあげることができれば

ミサキは死ななかった。

どこか自分を追い詰めてた。

ナミの歩く道には

光など差してなかった。

ひかりどころか

道が見つからない。

ナミは暗闇を何度か

後ろを振り返りながら

歯車を回してた。

無我夢中の思いで。