見上げた背中





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...って...ぅわぁあー!!

私、補習の途中で眠っちゃったんだ...。


せっかく学校に来たのに寝ちゃうなんて。
自業自得とは言え、ヘコむ...。




ちらりと壁に目をやると
教室の時計は午後5時を指していた。





それに...しても。

なんで先生がいるの...っ??




今日の補習は数学だったし...
第一、先生は顧問をしている
サッカー部の試合に行ってるはず。


なのに...なんで??




先生はキョトンとしている私に
なに固まってんだよ、とまた笑った。



「やー、試合終わって学校戻ったら、寺田先生に西島のこと頼まれてさ」




寺田先生は、
数学の補習を担当してた男の先生。
私のクラスの担任でもある。


悠先生にも...
寺田先生にも迷惑をかけてしまった。



やばい。どうしよぅ...。



「忙しいのに...ごめんなさいっ...」



私は半泣き状態で先生に謝る。

きっと、
面倒な生徒だって思われたかも...。