見上げた背中





「そんなお疲れな川上先生に差し入れや」


「うぉ。つめてっ!」




頬に缶コーヒーを当てられた俺は
つい大きな声を出してしまった。


職員室にいた数名の先生方が
一斉にこちらを見る。



「あっ!いや、何もないっす!
すいませんっ」



寺田先生は
顔を赤くして謝る俺を見て



「声大きいんじゃアホー」



と言ってゲラゲラ笑った。