疲れた。 今日は俺が顧問をしている サッカー部の試合だった。 朝早くから、試合会場である他県の高校に行って、 帰ってきたのは午後4時。 正直、すでに体力は限界だ。 職員室に戻って自分の席へ座り、 はぁ、とため息をつく。 肩を回していると、 「川上せーんせ」 ふと、後ろから声がした。 聞き慣れた関西弁。 振り返らずともそれが誰であるかは分かった。 「寺田先生」 よっ、と手を軽く挙げて 俺の隣の椅子に座った。 俺と寺田先生の席は隣。 「川上先生、随分お疲れやねー?」 「まぁなー」