テスト中も登校時のことが気になって集中できなかったし。
あの時、振り返ったら結局そこには何もなかった。
見間違え………だったのかな
でも、確かに何か感じたんだ。それはいうならば視線。
こっちを気遣うような、愛おしむような………?
なんか自分で考えて恥ずかしくなってきた。
「ハル?本当に大丈夫?顔赤いよ」
「本当に平気だから。気にしないで………」
「そう?じゃあ私こっちだから、じゃね」
「バイ」
補習呼ばれても気にすんなよー、という声を背に、私も早く帰ろうとまだまだ長い坂を見上げる。
はぁ、憂鬱。
なんでうちはこんな高い所にあるんだろう。
「………っ」
またあの視線っ!
ばっ、と急いで振り向くけどやっぱり。
「いない……」
その時何故か目についた、小さな路地。



