「怖くても……ちゃんと、言わなきゃ」



自分に向かって、ゆっくりと小さく呟く。


空くんの隣にいたい。

そんな願いを叶えるためには、自分から一歩、踏み出さなきゃいけない。

絶対成功するなんてことはありえない。

でも、チャンスがあるなら、それにかけたい。

そのために……ちゃんと、言わなきゃ。



「……告白するの?」


「っ、ひゃあ!?お、おおお兄ちゃん!?」




ギュッと握り締めた手。

それにゆっくりと深呼吸をすれば、隣から声をかけられて。


驚きで、バックンバックンと大きく鳴る胸。

パクパクと口を動かしながら、あたしはポカンとお兄ちゃんを見る。



お兄ちゃんが隣にいるの、忘れてた……。

うわぁぁっ、恥ずかしい……!!