君色Diary

「七海!?」


「だ、大丈夫……。ちょっとフラッとしただけで……」



ズキンズキンと痛む頭を押さえると、心配そうな表情で顔をのぞきこんでくる空くん。

それに無理矢理笑顔を返して立ち上がろうとすれば、つかまれていた腕に力が入って。



「……ダメ」


「え……、ひゃっ……!?」



ジッと空くんに見つめられたかと思うと、ふわっと持ち上げられた体。

驚いて空くんを見れば、空くんはあたしを担ぎ上げたまま、スタスタと歩き出して。