君色Diary

「あ……あっつい、な……」



ダラダラと流れる汗に顔を歪め、「いらっしゃいませー」なんて声を聞きながらコンビニへと入る。


カバンの奥に入っていたティッシュでなんとか汗を拭えば、「ふぅ…」と息をはいて。


思い出したくないからって、走ったのは間違いだったよ……。

夏の暑さを侮ってた……。

頭、ぼーっとするよ……。



ふらふらとしながらアイスを見に行き、お目当てのものを見つけるとレジに向かう。

そのとき、飲み物が並ぶ棚の前を通れば、ふと目を引くものがあって。



「……売ってる……」



期間限定と書かれた字の下には、あのレモンソーダ。

思わず手に取ると、気づけばそのまま会計をしていて。



「……買っちゃった……」



そんな呟きと共に、袋からそれを取り出した。