君色Diary

「……空、くん…の、声……?」



ドクンドクンと、嫌な音で、胸がうるさく鳴る。


なんで……?

空くんまで、“茉莉花”って……。

どういうこと?

いつも“泉”って、呼んでたでしょ?

なのになんで、二人とも名前で呼んで……。



渦巻く黒い感情。

その色は段々濃く、深くなっていって。

弱々しく上げた顔。

そして見えた光景に、あたしはただただ、驚くことしかできなくて。



「……どうして?」



……なんで、二人が……抱きしめあってるの……?