君色Diary


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「…七海、おま…また炭酸飲むのかよ……」



ピッと自販機のボタンを押して、出てきた飲み物を見た空くんが、げんなりとしながらあたしを見る。


その視線の先には、期末テストの際に空くんがおごってくれた、“スッキリ爽快!シュワシュワレモンソーダ”があって。



「……美味しいよ?」


「炭酸ばっか飲んでるから、骨が溶けて身長低いんじゃね?」


「そんな簡単に骨は溶けないよ!!」



クスクスと笑う空くんを見上げながら言えば、低い身長を強調するかのように、ぐりぐりと頭をなでられる。

それにムッとしながらも、あたしはゴクンと一口飲んで、ジッとパッケージを見つめた。

空くんにおごってもらってから、好きになった、このジュース。

期間限定らしいこのジュースは、あまり売ってなくて。

見つけたときには、思わず買ってしまうほど。


初めて空くんがおごってくれたジュースだもん……。

日記にだって、ちゃんと書いてあるんだから…!!

骨は……溶けてないはず……!!