君色Diary

「え?だって、楽しいでしょ?」


「朝からあんなに乗って、疲れないの?」


「うん、全然」



葉月はニコッと笑うと、「次はゆったりした方がいいよね」と言いながら、パンフレットを開く。

その間に、あたしは隣と斜めに座る空くんと陽向くんを見た。


あぁ…二人とも、やっぱり疲れてるな……。

陽向くんは、ジェットコースター好きみたいだけど、酔いやすいみたいだったし…。

空くんはそんなに酔わないみたいだったけど、あれだけ乗ったら、さすがにね……。


斜めに座る陽向くんは、青い顔で額を押さえながらも、葉月の話を聞いていて。

あたしの隣に座る空くんは、一見、平気そうに飲み物を飲んでいるものの、よく見たら、陽向くん同様、青い顔でぼーっとしている。


次は何乗るんだろう……。

ゆったりしたやつなんて、あったっけ…?



すると、次に乗るものが決まったのか、葉月は「あっ!」と嬉しそうな声を出したかと思うと、バッと机にパンフレットを置いた。

その横では、陽向くんがピシッと固まっていて。