「うっそだぁぁ……」



そう呟きながら、ありえない数字の書かれた紙を、穴が開くほど見つめる。

紙を持つ手は、プルプルと震えて。



「このテストで30点なかったヤツは、この後、俺んトコに来るように。以上!」



そんな言葉に顔を上げれば、先生とバッチリ目が合った。

それと同時に、呆れたようにため息をつかれて。

もう一度視線を手元へ戻せば、

《1学期中間テスト 数学》と書かれたプリントに

【28点】という数字。



「……あぁぁぁぁ……」



それを見て、あたし、白崎 七海は、ガックリと机にうなだれた。