君と図書室で


「居たじゃない」

「そだね」



ここの学校の教室の扉には小さな窓が付いている


つまり、そこの窓から教室の中が見える、というわけだ


そして、その図書室の扉の窓から中を伺っている私と由美ちゃんは今日も辻先輩が図書室に来ているか確認したところだ



つまり先輩は今日もカウンター席で優雅に本を読んでいた



なんか、こう見ると先輩が女の子達に騒がれるのも分かる気がする



「で、どうするのよ」

「え?入るんじゃないの?」

「バッカじゃないの!?」



先輩が居たことを確認した私は図書室の扉を開けようとしたところで由美ちゃんに暴言を浴びせられた



由美ちゃん声大きいよ


「まさか、あんた、先輩と話すだけで終わり、だなんて思ってないでしょうね?」

「違うの?」

「バッカじゃないの!?」



由美ちゃんそれ二度目だよ


ていうか、


「由美ちゃんは先輩と話に来たんじゃないの?」

「そうだけど...!」



そう言いながら悶えるように地団駄を踏む由美ちゃん



気でも狂ったのかなあ?