ピンポーン。



「………」

「………」

「……誰か来た…ネ」

「……ウン」



急に恥ずかしくなったあたし達は、真っ赤になりながら、離れてちょこんと背筋を伸ばした。


あたしは玄関へ。

部屋のドアを閉めた途端、ふらふらと倒れこみそうだった。




は、恥ずかしい~!


啓ちゃんも男の子だったんだよな、って実感する。

何かそういうの、すっごい照れるもんだなぁ…。





玄関へパタパタと駆けていき、ドアを開けると、そこに居たのはお母さん。





「何で?!お母さん帰ってくるの早くない?!」

「そんな事ないわよ。それより、鍵家に忘れちゃってねぇ~よかったわ、アンタ家にいて!」




お母さんはよっこらしょと家に上がって、髪をかきあげた。



「あの、あのお母さん、今ね、友達来てるんだ」

「あらっ、そうなの?お茶とかお菓子出した?」

「え、あ、うん…」




するとお母さんは、あたしを見て「はは~ん」という顔をした。