「啓ちゃん、かっこよかったよ。スーパーマンみたいだった!」

「へへ、大袈裟だって」



またもや照れながら笑う啓ちゃん。

やっぱ、優しいし、頼りになるなぁ。



あ、そうだ。



「啓ちゃん、さっき受け止めた手、大丈夫だった?」

「え、うん……?」

「ん?」




反応がどうもおかしいから、あたしは啓ちゃんの手をバッと取った。

そしたらびっくり!




「啓っちゃん!ちょっ、すっごい腫れてるじゃん!」



思わずぎゅっと握ってしまい、啓ちゃんは情けなく「あ、いたたたたっ!」と顔を歪めた。



「これ…ヒビ入ってるかも!」

「そんな、大袈裟……あ、いちちっ」

「病院!病院行こう、啓ちゃん。ね!」

「うん…」




あたしはケガしてない方の啓ちゃんの手を取って、ずいずい歩き出した。