アホ毛のアン【短編】

しかし敵もさるものでまだ諦めない。


野次馬で集まってくる生徒達を目を皿のようにして検分している。


何となくとっつぁんがこれからどうするのか気になって、人混みを盾にして後ろからこっそりと窺う。


生徒達の壁を舐めるように見回していたとっつぁんの顔がアンの隠れる方を向いた時、何かを見つけたように止まった。


そしてニヤリと笑う。


何?見つかった?さっきも今も顔は絶対見られてないからそんなハズはないとは思う。


しかしイヤな予感は止まらない。