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なんやかんやで、京都には無事到着して、宿のチェックインも済ました。
なんだか賑やかな宿だな...と思ったら、修学旅行生が同じフロアーにいるそう。
その学校はとっても礼儀が良く、彼が言っていた高校に重なった。
あぁー彼のこと、考えるの止めるつもりだったのに。
「先輩、そのまま清水寺行くみたいですよ」
「えっ?もう?」
「はい、社員で写真撮って別行動。
それのほうが利口じゃないかって話です」
私は髪を結い上げて、鞄を持つ。
後輩はアレこれ用意していたので、先に部屋から出た。
すると、部屋の前から先輩が出てきた。
「おぉ、髪上げたのか」
「はい、京都の六月後半って蒸し暑いじゃないですか」
「地形的にな、しょうがない」
「それに、邪魔だったし」
先輩は部屋の鍵を閉めると、先に歩いて行ってしまった。
「あれ?先輩行かないんですか?」
「えっ!?」
「ずーっとぼーっとして、先輩の部屋を見つめて...
好きなんですか!?」
「ばっ、馬鹿!!
違うわよ!!」