私は、そんな尋の幼なじみ。

冴島 里桜。


皆からは里桜って呼ばれている。

普通の中学生。

本当に普通の。


「里桜ー見てろよ!」

教室の窓から尋のダンスを見ていたら

突然尋が私を呼んだ。

「なにをー?」

そう言い返した瞬間、

私ははっと息をのんだ。

尋が、宙にまったのだ。

綺麗な弧を描きながらバック宙した。

「どうだー!」

無事着地した尋は得意気な顔で

私の元に駆け寄ってきた。