私は蓮の体温に反応して、ドキドキした。

わざと遠く感じるようにしていたのに、触れているその部分から生身である蓮をはじめて感じてしまった。

私の想いは、その数十メートルで大きく膨らんでしまったのだ。

私は蓮の手をギュッと握った。

コンビニのドアの前で、そっと蓮が手を離すその時まで。

離された自分の手は子供の手のように小さくて熱く感じた。