「私も大介のギター弾く姿、また見たいな。」

やっとの思いで絞り出した言葉もなんだか大介には響いていないようだった。
彼は無言で立ち上がった。

「せっかく来たんだし、もうちょい歩いてみようぜ。」

歩き出す大介の後を、私は急いで追いかける。
背の高い大介は歩くのが早く、背の低い私は早歩きしないと追いつかない。

商店街からはずれた道をどんどん歩いて行った。

やがて三角屋根の可愛らしい教会を見つけた。