「ってかぁ、前から思ってたんだけどぉ、聖羅ちゃんってなんで拓也と付き合ってるわけぇ?釣り合ってねぇし。」

「真理ちゃんってば言いすぎだよぉ(笑)」


当然だけど、拓也は何も言い返してくれない。
これで付き合ってるって言えるのかな?

「真理・・・」

「「「きゃぁああぁあ!♥」」」


あぁ、またいつもの“アレ”か。
毎日恒例の、真理ちゃんと拓也のキス。

真理ちゃんがあたしにこうやって突っかかって来る度に
拓也が真理ちゃんにキスしてその場を収める。
もう、傷つかなくなった。
初めて拓也が真理ちゃんにキスした時は
思わず教室を飛び出してしまった。

「んっ♥た・・・くやぁ・・・っ♥」

「帰ろっか?」

「うん♥♥」

そして2人は教室を出た。

「聖羅ちゃん、かわいそぉ。」

「マジそれぇ(笑)真理ちゃんに拓也くんとられんじゃね?」

「うわぁ、悲惨~(笑)」

あたしは黙って教室を後にした。

始めはこんなじゃなかった。
いつだってあたしの事構ってくれた。
デートもたくさんした。
キスもした事ある。

だけど、今は・・・。


「はぁ。」

やめよう。
ため息しか出てこない。