浮気彼氏×一途彼女






次の日



「拓也、あの、話があるの・・・。」

「何?」

「ここでじゃ言えないから、ちょっと・・・」

「・・・分かった。」

「え~、拓也行っちゃうのぉ?」

「悪い。すぐ戻るから。」

拓也・・・。
やっぱり拓也は
あたしの事
好きじゃなかったのかも。
無理して付き合ってくれてたのかも。
今までありがとう。

大好きだったよ。










「は?」

「だから、あたし達別れよう?」

あたしはついに、拓也に別れを告げた。
長々と話してたら
涙が出てしまいそうだから。

「意味わかんねぇ。」

「え?」

「なんで?俺、なんか悪い事した?」

はい・・・?
拓也は、何を言ってるの?

「何か悪い事した?って・・・」

「なんでいきなり別れようってなんの?」

意味が分からない。
拓也はあたしの事、嫌いなんじゃないの?
別れたいって思ってるんじゃないの?

「ちょっとちょっと、それはねぇだろ。」

「っ!?誠先輩!?」

「誰だ、テメェ?」

拓也の表情が一気に沈む。
誠先輩も
いつもの穏やかな表情ではなくて
とても冷たかった。

「俺?俺は、聖羅ちゃんの次期彼氏候補でぇす。」

「っ///先輩!?」

「はぁ?」