そんな・・・
いや、素直に嬉しいんだけど。
でも
あたしはやっぱり拓也が好き・・・。
先輩には
明日ちゃんと断ろう。
「先輩・・・。」
ごめんなさい。
先輩。
あたしの事好きになってくれて、ありがとうございました。
「よしっ!」
多分
もう授業終わってるだろうな・・・。
ってゆうか
誠先輩、授業あったのによかったのかな?
あたしは
とにかく速く家に帰りたくて
教室に帰ると
大急ぎでかばんを持って
帰り道を急いだ。
「はぁ・・・、久しぶりに走ったから汗かいちゃった。」
家に着いたあたしは
玄関の扉を開けようとした。
その時だった。
「んんっ・・・♥拓也ぁ~♥」
「ヤダ、ねぇあたしにもキスしてよぉ~」
「はいはい。順番な?」
嘘・・・っ!
なんで!?
あたしの家の前の公園で
拓也が女の子3人にキスをしていた。
「んっ!♥拓也君、キス上手だねぇ~♥」
「そんな事ないですよ?」
「ちょっと拓也ぁ、あたし待ってるんだけど!」
「分かってるって。」
あたしは
ただただビックリして
見たくないのに
目が離せなくて・・・。
すると
拓也と目があった。
拓也は
あたしを見つけても大して驚かず
それどころか
あたしの目を見たまま
女の人とのキスを続けた。
「~~~~っ!!」
あたしは勢いよく扉を開け
家の中に入ると
自分の部屋に駆け込んで
声を押し殺して泣いた。

