”誰かに話されるかもしれない”
それだけでも怖くて、怖くて
どうしようもないのに。
「 ・・・・やっ!!! 」
ぱしんっ、と乾いた音が
書庫に響き渡った。
「 ・・・・澪? 」
全身が震えて、止まらない。
だって、頬も、首筋も、腰も、肩も、
会長に触れられたところ全部
本当は先生が、先生だけが
触れていい場所だった。
「 ・・・どうした、これ 」
ガタガタと震える私の身体を
抱きしめようとしたのか
先生が私の前へ屈んだ。
今度は、私が動き出すより前に
私の手を掴んだ。
グイッ、と顎を持ち上げられて
涙が首筋を伝っていく。
袖で擦ったせいかやけに沁みて
だけど先生は”そこ”を
じっと見ていた。

