「絵梨奈………」












鉄平が初めてアタシの名前を呼んだ。











「転校するまえで不安な気持ち、すごくよく分かるよ。だから、アタシあんたの味方だよ。」











鉄平は涙を堪えながら頷いた。












アタシはついその姿が寂しそうだったから、












抱きしめた……











鉄平は驚いていた。











そりゃそうだよ……だって、いきなりだもん。











「おい絵梨奈!!」












アタシ……言っちゃおうかな……好きですって。











今なら言えるかな。











やっぱりやめた。











心の中にしまっておこう。











「鉄平……アタシぜーったい味方だからね!!!!!」














「ありがと。」












そんな素っ気ない一言だったけれど嬉しさが大きくなって、幸せになった。