「失礼しましたッ」









アタシは弾んだ声で言った。











すると向こうから奈津美が走ってきた。










「絵梨奈!!大変だよ!!!」












そんな……いきなり大変だよって言われたってさ………












とりあえず事情を説明してもらうことにした。











「実は鉄平、ずっと前から引越しを考えてたんだって!!だから、3月下旬には行くらしいよ。」











深刻そうな顔で俯いてしまった。










「そんな顔しないで!!」










「絵梨奈………」









「とりあえず、その日まで、出来ることだけやろう!!!奈津美は協力してくれますか??」











「うんッ!!いいよッ!!!!」











奈津美が元気な声で返事する。











「よしッ決まりだね。教室に戻ろ。」











「おうッ」











アタシたちは教室がある場所へ走り出した。










まるで再スタートをきったかのように。