続けて、慶太が口を開いた。

「学校にも連絡入ってないらしくてさ。かけても出ないんだって」

「あいつんちって共働きだっけ?」

光希がパンを頬張りながら話に入ってきた。

「確か、父親が編集の人で母親がスーパーのパートだろ?」

俺は中学の時の記憶を絞り出して答えた。
しかし、一つ不思議なことがあった。

「いっつもパートは昼からなんだけどな……」


午前中はいるはずなんだが……。

「病院とかぁ?」

瑠唯は少し真剣に考えながら話しているように見えた。
しかし、

「それなら連絡ぐらいできるだろ」
という慶太の言葉に一蹴されてしまった。