いつもの道

*sara  said

いつのまにか寝ていた沙羅は終点まで行っていた。
どこかわからず
電車から降りた沙羅は
溜め息をついた。

はぁー。

その時、いきなり空から
何かが降ってきた。

…あれ…。
雪だ。


真っ白な雪は
沙羅をなぐさめるように
どんどん降ってくる。

…あれ?

沙羅は
回りを見渡した。
男の子が向こうのホームに立っている。
じっと見ていたら
目があった。

『…あのー。
ここ、どこですかー。』

沙羅は大きな声で
その男の子に言った。

「…俺もわかんねーんだよな。(笑」

思わず笑ってしまう。

『あたしもー。ちょっと待って。今からそっち行くから。』

なんだか
とても安心してきた。
あの男の子に
なにがあったのか
沙羅には分からなかったけど、多分沙羅は
誰かに聞いてほしかったんだと思う。

少し走っただけなのに
息が上がった。

…ハァハァ。

「大丈夫か?」

『そっちこそ、目が赤いよ?大丈夫?』

「あっ。俺恥ずかしいな。男のくせに。」

『そんなことないよ。人って泣かないと乗り越えれないじゃん?悲しいモノ流していかないと。溜めてたらいけないよー。』