「ねぇ?響…頼み事してもいい?」


誰もいない教室で私の声が響く。

響くっていうか私と響にしか聞こえないだろう。



『何だ?』



「奏と友達になってほしいの。」



『………』



「奏は女の子は周りにいっぱいいるけど男の子はいなかったから。」



『アイツ…男子には嫌われてるからな。』



「だから…お願いね?」



『伊織が望むんだったら。俺はお前の願いを聞くよ』



「ありがとう!」



『…行くのか?』



「うん、いつまでもココにはいられないからね。」



『………』



「じゃあ響…よろしくね?奏の事。」


私は光に包まれた。


最後に『伊織!!』と呼ぶ響の声とどこからか『伊織…』と呼ぶ声が聞こえた。