虹色水槽の中浮かぶ君は
僕に向かって何か言うが
溜まった水と硝子(かべ)の中
反響して消えていった。


僕が苦手な絵を描く度に、
君は寂しそうに微笑んだ。
僕の自慢の声で歌う度に、
君は苦しそうに微笑んだ。



君の笑顔が見たくて
強く、手を振り下ろしてみても。
落ちる涙は水と調和(まざ)り融解(と)けて

七色の飴玉が嘲笑うように唸る だけ。


いつもいつでも描いたのは
目には映らないラブ・ピクチャー。
いくら想いを描き殴っても
君には見えない。
何度硝子(かべ)を叩いたって。
何度泣き喚いてみたって。
触れられない。恋しい君に。

今日も君の涙は 拭えない。