鮮やかな色で彩(つく)られた
人工的な粒の水槽。
君は輝く水の中
僕を見つめて微笑んだ。


薄くなりだしたスタイルが
君の存在を否定する。
細かくなればなるほどに
君の存在は確立する。


君を抱きしめたくて
そっと、手を伸ばしてみたけど。
辿り着いた指先が触れたのは



あつい硝子(かべ)の温度 だけ。



いつもいつでも歌ったのは、
耳では聞けないラブ・ソング。
いくら繰り返し歌っても、
君のは届かない。
何度声を枯らしたって。
何度想いを叫んだって。
伝わらない。愛しい君に。

僕の歌は今日もただ 嘆く。