彼を色で表すなら何色だろう? 考えつかなかった。 私はペンを走らせた。 しいて言うなら、この夜行バスのチケットの薄い緑色が…彼へと続く夜行バスのチケットの色こそが、彼の色のように思えたから。 夜行バスのチケットの裏に、私は願い事を書いて、夜行バスから見える夜空にかざした。 【私も、逢いたい】 それが私の願い事。 七夕の夜。 何を願う。 ☆end☆