「起きてくださ~い!チロル~。」

こんな朝早くからなに?
 
「もう起きる時間ですよ~!」

起きる時間ってまだ6時じゃない。
あと30分寝れる!

「言ったじゃないですか。規則正しい生活でないと、魔力が弱まるって。」

だから何?

「だ~か~ら~、今のチロルは普通の人より魔力が弱いんです!
 魔力を回復させるには規則正しい生活からってことです!」

そんなことどうでもいいじゃん。
だいいち、妖精魔女になるなんて言ってないし。

「そんなこと言っても、もう後戻りできませんよ。
 あっ、丁度今きました。」
どういうこと?

「ワカナミ~、届け¥@物じゃ~い!今日の当番は大門じゃ~い!」

だ、誰!?

「魔法郵便局、ダルマ家の兄弟の1人です。
 確か全員で101人の兄弟と聞いています。」

101人!?

「よろしく!んじゃなワカナミ!」

どんだけいるのよ、101人て・・・

「チロル~。これ見て下さい。」

なにこれ、

『妖精魔女弟子認定証』 鳥居千留

どういうこと?ワカナミ!

「あら、初めて名前で呼んでくれましたね。」

あら、じゃないわよ!説明して!

「実は、チロルが寝ている間、朱文を魔法で偽造して
 妖精魔女弟子認定証を出したんです。」

何でそんなに勝手なことするの!?
今すぐ取り消して!

「む、無理です~。一度出したものは取り消せません。」

じゃあどうすればいいの?

「妖精魔女弟子を卒業して、一人前の魔女になるしか無いです。」

どれくらい?

「それは人それぞれなんですけど、だいたい五年くらいですかね。」

そ、そんな~。私の人生終わった~。

「まあまあ~、頑張れば1年で一人前になれることだってあるんですから。」

こ、こいつ~

「では早速起きたところで、ベッドの布団を綺麗に畳んで下さい。 
 そして、部屋の掃除をして、朝ご飯は三食きちんと食べて下さい。
 後は、学校から帰ってきたらお話します♥」

チクショ~、この可愛いさだけは女の子らしい。
もっと「~だわ」とか「~よ」とか言えないわけ?
ま、取りあえず学校行くか。