私の彼は医者です【短】



置いてある。


鞄に入れたはずの、洗面用品が全部。



なんで?


シャンプーに手を伸ばそうとすると、左手の違和感に気がついた。



そこには、私の指の太さにフットしたダイヤの指輪。


間違いなく、さっきのだ。



頭も顔も身体も綺麗に、すばやく洗って出よう。


そう決めて、頭と顔を洗う。



そして、身体の時にまた発見した。


身体中にやられた、赤いしるし。


彼のしるしがいたる所に散らばっている。




急いで出ると、彼は脱衣所から出たすぐソコにいた。




「........」


「俺の愛、伝わった?」


「........」


「人工呼吸も戸惑った。

こんなかわいい子に、俺がしていいのかな?って。

でも、他の奴がやるかもしれない。って考えるだけで、イライラした。


知らないだろう?

俺が、どんなにお前が好きで、朝方の話がショックだったか。


知らないだろう?

身体を冷やしてまでいたお前を、早く見つけられなくて、仕事を終えられなくて、初めて仕事に行って後悔したってこと」