…まぁでも、なんやかんや言うて、嫌いじゃない。
女でこんな冗談言い合えるの、こいつくらいやし。

前の俺やったら考えられへんやろなぁ。


「ちょう待て。俺、身長伸びたんやからな!」


ルイの隣に行き、腕を掴む。
そして、向き合った。


「………」


その瞬間、2人の距離が一気に縮まる。
目の前にある、お互いの顔。

心臓の鼓動が速くなる。
この…なんとも言えない変な感じ。

………ドキドキするような、それが1番近い。


「……あーもう、ほんま暑い」


すぐに離れて、さっきまでの距離を保つ。

びっくりした…なんなん、今の。
って、俺が近づいたんか。