だが、前に立った瞬間。 俺を苛立たせる、もう1つが見つかった。 「拓馬! …え?お前の方が…」 「力也、しばくぞ」 力也は笑いをこらえながら、近寄ってきた。 そして俺の肩に手を置く。 「ルイちゃんにも負けてんやん、ちっちぇ!」 力也はこらえきれず、吹きだした。 …その女は、俺を見下している。 態度じゃなくて、身長で。 「あーもう、なんやねん!きっしょいえ」 そばにあった机の上に座る。