学校が終わって、夏休みに入った。
真夏の太陽が照りつける中、いつも通りに力也の家に行く。


「ほんま毎日毎日。
 男ばっかりで、暑苦しいわ」


力也の姉ちゃんが、玄関を開けてくれた。


「キャバ嬢?」


俺はケラケラ笑いながら階段をあがった。
力也の部屋には、相変わらずのメンバー。


「力也の姉ちゃんの言う通り。
 マジで暑苦しいわ」


自分も含めて彼女のいないやつらばかり。
ユウヤとカケルは、おるみたいやけど。


「よう言うわ。 ナナミちゃんとこ、行ってこいよ」


…あれから、ナナミちゃんとは何もない。
会ったら普通に話すけど。
特別な関係になったわけちゃうし。