「えっ、ルイ? …まぁ、ほぼ毎日呼びだし」


ナナミちゃんが言うから間違いないんやろな。
てか、ほぼ毎日って…。


「気になる?ルイのこと」


ナナミちゃんの口から発せられた、思いもよらなかった言葉。


「えっ、まさか」


何で俺が、あんな女を。
俺の中で、前よりは゛ふつう゛な女になってきたけど…。
やっぱり、好めん。


「ちょっと…話さへん?」


ナナミちゃんは、目の前にある公園を指差す。
俺は「いいよ」と頷いた。

…2人でベンチに腰かける。

さっきまで話していたのに、急に沈黙になる。

…何も話さない重たい空気にたえられず、俺が先に口を開いた。


「…そういえば、これ。ありがとうな」


昨日借りたタオルを返す。